クロウマット星系でも中央に位置する惑星『ファルメル』では、新しいタイプの飛行船の実用化により、繁栄の時代を抱えていた。人類はあらゆる星域へと進出していったのである。しかし、辺境開拓船団がユベルト星系で謎の大要塞群を発見したことにより、状況は一変した。それはあらゆる文明を自分のものとして融合させたうえで、独自の文明形態とし、その攻撃力によってあらゆる文明を破壊し尽くすという生きた要塞だったのである。それどころかエアーフォートレスと名付けられたこの大要塞群は次の侵蝕目標を惑星ファルメルに定めたのか、虹色に光りはじめ動き出したのである。統治局は新開発の装甲戦闘服と飛光雷撃艇を製作、各種特別訓練により、ひとりの男を選出した。彼の名はハル・ベイルマン。
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